e-定例会第20弾は、坂井定雄龍谷大学名誉教授の「アフガニスタンの〈いま〉を追う 2021」です!
2021/12/25
信州イスラーム世界勉強会e-定例会第20弾は、坂井定雄龍谷大学名誉教授の「アフガニスタンの<いま>を追う2021」です。激動のアフガニスタンの<いま>を、共同通信社の記者としてデスクとして、また研究者として、アフガニスタンと長年関わられた経験からわかりやすく解説する論評です。今年最後のe-定例会となります。日本もコロナに翻弄された感のある1年間でしたが、どうぞよいお年をお迎えください。
「アフガニスタンの<いま>を追う2021」の本文はこちらから!
板垣雄三信州イスラーム世界勉強会代表による、坂井名誉教授のプロフィール・掲載の経緯についても併せてお読みください。
今回のE定例会にお迎えする坂井定雄(さかい・さだお)さんは、1936年東京生まれ、東京都立大学理学部を卒業、1960年共同通信社に入社して海外の報道で活躍され(ベイルートついでジュネーヴ支局長など)、1998年から龍谷大学法学部教授、2005年からは日本学術振興会カイロ研究連絡センター長を務められました。著書として『燃えるパレスチナ』、『テロの時代』など、訳書には『アラブの論理』、『タリバン』、『アフガン諜報戦争』などがあります。
このたびは、坂井さんたちが呼びかけて生まれたブログ「リベラル21」に、本年夏以来、書かれた激動のアフガニスタンをめぐる記事を、信州イスラーム世界勉強会E定例会のため、ひとまとめにして転載することをお許し下さいました。筆者の坂井さんと「リベラル21」とに謝意を表します。
久しくアフガニスタン情勢を観察し続けてきた坂井さんが2021年の劇的局面を、日々、どのように追っていたかを辿ることができる資料として、意味深いものです。

板垣雄三信州イスラーム世界勉強会代表による、坂井名誉教授のプロフィール・掲載の経緯についても併せてお読みください。
今回のE定例会にお迎えする坂井定雄(さかい・さだお)さんは、1936年東京生まれ、東京都立大学理学部を卒業、1960年共同通信社に入社して海外の報道で活躍され(ベイルートついでジュネーヴ支局長など)、1998年から龍谷大学法学部教授、2005年からは日本学術振興会カイロ研究連絡センター長を務められました。著書として『燃えるパレスチナ』、『テロの時代』など、訳書には『アラブの論理』、『タリバン』、『アフガン諜報戦争』などがあります。
このたびは、坂井さんたちが呼びかけて生まれたブログ「リベラル21」に、本年夏以来、書かれた激動のアフガニスタンをめぐる記事を、信州イスラーム世界勉強会E定例会のため、ひとまとめにして転載することをお許し下さいました。筆者の坂井さんと「リベラル21」とに謝意を表します。
久しくアフガニスタン情勢を観察し続けてきた坂井さんが2021年の劇的局面を、日々、どのように追っていたかを辿ることができる資料として、意味深いものです。

パキスタンのカラチで発行されている「エクスプレス・トリビューン」紙(ウルドゥー語版は「エクスプレス・ルーズナーメ」紙)より。「アフガニスタンの<いま>を追う2021」でも言及されているOICの、2021年12月19日にパキスタンのイスラ―マバードで開催された外相会合に参加したイスラーム諸国外相の集合写真。PHOTO: PID
このたびの外相会合はアフガニスタン人道救援基金の設立を決定し、ただちにアフガニスタンの飢餓状態に対処する事業に取り組むこととなった。しかし、欧米の主要国はタリバン政権の承認に二の足を踏んでおり、アフガニスタンの国家資金は外国の銀行で凍結されたまま。前政権の首脳らは国家資金をかっさらって逃亡してしまった。資金のないタリバンは途方に暮れている。イスラーム諸国はどれだけ同胞のアフガン国民を助けられるだろうか。日本社会は、中村哲さんの遺志を継いで、どれだけ応援できるだろうか。
OICはイスラーム協力機構(Organization of Islamic Cooperation、アラビア語では、ムナッザマ・アッタアーウン・アルイスラーミー)は1969年に設立され(初めはイスラーム諸国会議機構という名称だった)、57の加盟国を擁する国際組織(内、49か国はムスリムが断然多数を占める国々でそのムスリム人口は20億に近い)で、本部をサウジアラビアのジェッダに置く。
このたびの外相会合はアフガニスタン人道救援基金の設立を決定し、ただちにアフガニスタンの飢餓状態に対処する事業に取り組むこととなった。しかし、欧米の主要国はタリバン政権の承認に二の足を踏んでおり、アフガニスタンの国家資金は外国の銀行で凍結されたまま。前政権の首脳らは国家資金をかっさらって逃亡してしまった。資金のないタリバンは途方に暮れている。イスラーム諸国はどれだけ同胞のアフガン国民を助けられるだろうか。日本社会は、中村哲さんの遺志を継いで、どれだけ応援できるだろうか。
信州イスラーム世界勉強会代表 板垣 雄三